コイ
Cyprinus carpio
  コイ科コイ亜科コイ属
地方名 ホンゴイ、マゴイ、ドロゴイなど
 


         
  体長 最大100cm(よく釣れるのは20〜40cm)  
  分布 日本全国(放流が盛んで正しくは不明)  
  矢作川での生息域 上流〜下流域まで。ダム湖への放流が盛んで、本来いない渓流域にも生息している。  
         
  なじみの深い淡水魚の中では最大級で、威風堂々とした面構えが魅力だ。大きな魚のわりには群れをつくることも多く、小河川で目にすることも多い。特に春先(4〜6月)は産卵のために、背中の出るような浅瀬に集まってくる。 
大きな目、大きな口、黒くふちどられたウロコに、二対のヒゲ。特に、矢作川の流れの中に棲むコイは、ヒレが大きく美しい。
 
     

     
  こいのぼりやコイの滝登り(登竜門)に代表されるように、コイは、人から縁起物として扱われてきた淡水魚の王様だな。また、淡水魚の中ではきわめて長生きで、100年近くも生きる(普通20年ほど)ことがあるんだ。
昔から食用として、また大物釣りの対象魚として親しまれていたコイだけど、最近ではあまり食べないし、人からエサをもらったりして、野性味を失いかけている気がするな。
 
     

     
  くらべてみよう! コイの顔とフナの顔  
     
 
     
  コイの顔はフナにくらべると面長で、目は上の方についている。また、コイには、ヒゲが4本あり、フナにはない。
昔からコイは殿様、フナは侍と格付けされたように、大物の風格はコイの方にあるようだ。
 
     
   
   
       
60cmのコイ    20cmのギンブナ   


 
     
  近年まで、コイの放流は良いこととして盛んに行われてきた。しかし、コイは生態系の頂点に立ち、手当たりしだいに小魚、貝類、水草などを食い荒らす猛獣でもある。
「野生生物の多様性を考える上でも、安易なコイの放流は避けるべき」というのが、現在の専門家の考え方。放流する前に、どうして魚が減ったのかを考え、解決しよう。
 
     
   
集団で行うコイの産卵。1匹のメスに数引きのオスが寄りそっている。   


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  ギンブナ
Carassius auratus langsdorfii
  コイ科コイ亜科フナ属
地方名 フナ、マブナ
     


         
  体長 最大50cm(よく釣れるのは15〜20cm)  
  分布 日本全国  
  矢作川での生息域 中〜下流域の流れのゆるい淵やダムの上。
また野池や小川にも多い。
 
         
  フナの色は個体ごとの変化が非常に大きいので、一般的に言われる「金色だからキンブナ、銀色だからギンブナ」という判断は、正しくない。キンブナは関東にしか生息しない魚で、矢作川に生息するフナは、ほぼギンブナである(オオキンブナが少数いる)。
コイ同様、4〜6月にヤナギやヨシの根に群れになって産卵する姿は圧巻。汚水にも強く長生きする魚でもある。
 
     


     
  キンギョとフナ  
     
 
     
  室町時代に中国から伝来し、江戸時代に大ブレイクしたキンギョ。このキンギョのルーツはフナなんだ。突然変異のヒブナに人が改良を重ねて作り上げたんだよ。
館長は子どもの頃、矢作川で、体の半分だけオレンジ色のフナを釣ったことがある。不思議な魚を捕ったら水族館に知らせてくれよ。
 
     
 
   
ワキン(和金)   

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